我々は幼い頃に、「~してはいけない」「~しなくてはならない」「他人の迷惑になるから~をしてはいけません」というような規制を、親や教師、社会から強要されてきました。
そのため、知らない間に、自分がしたいことを抑えつける癖がついているのです。
つまり、自分の感情を表現しない癖がついているのです。
自分の感情を表現するのは幼稚なことだと教わってきたからでもあります。
その結果、我慢することが美徳だと思い込んでしまったのです。
感情を我慢できる人を「人格者」だと勘違いするようになったのです。
しかし、抑えつけた感情は、今も心の奥深くに残っているのです。
しかも、外へ飛び出そうとして、その機会を虎視眈々と狙っているのです。
だから、怒りを抑えつけている人は、怒りたくなるような出来事を引き寄せるのです。
悲しみを抑えつけている人は、泣きたくなるような出来事を引き寄せるのです。
我々の言う人格者は、感情を出さない代わりに、どこか雰囲気が怒っているように感じるのも、抑圧した怒りが心に残存しているからです。
ですから、抑えつけた未消化の感情エネルギーを浄化する必要があるのです。
抑えつけた感情エネルギーの1部は、肉体の中でコルチゾールなどの物質に変形しています。
だから、自分を浄化するには、まず「肉体を浄化することが基本」です。
「肉体を浄化する」のに、昔から用いられてきた簡単な方法が「深呼吸」です。
特に、ヨガでは「プラナヤーマ法」という深呼吸を重視しています。
中村天風先生も、「プラナヤーマ法」を重視していました。
ヨガによれば、単に空気を吸っているのではなく、空気の内層に隠れている「活力(プラーナ)」を吸収しているのだそうです。